港南台こまどり団地マンション建替組合 理事長

安易に風呂敷を広げずに
権利者の利益を
優先する姿勢が
信頼できると思った。

港南台こまどり団地マンション建替組合 理事長
※取材時時点
VOLUME.02

港南台こまどり団地マンション建替組合
理事長

安易に風呂敷を広げずに権利者の利益を
優先する姿勢が信頼できると思った。

建替えに至った経緯について教えていただけますか。

60の住戸からなるこまどり団地は、1978年に一団地認定のもとで作られました。私が理事長になる前に28年にわたって管理組合の理事長をされていた前任者がいて、その方が「築40年を越えたら団地を高層化しよう」という夢をよく語っていました。具体的な建替えの検討は築35年を迎えた2013年に始まりましたが、私は前任者を引き継ぐ形で管理組合と建替え組合、両方の理事長を兼ねることとなりました。

事業協力者に三菱地所レジデンスを選んだ決め手は何でしたか。

提案は2社から受けましたが、実はもう1社のほうが提案時の還元率は高かったのです。しかし、三菱地所レジデンスさんの提案は、まず確実に達成できる数字を提示し、計画を進めながら事業コストの削減、資産価値の向上などで還元率を高める意図が感じられました。これはとても理にかなっていると思いましたし、事業協力者となるために、安易に風呂敷を広げない姿勢は信頼できると判断しました。

合意形成の土台を形成するために、
良いことも悪いことも包み隠さず公開した。

建替え進行過程で苦労したことはありましたか。

やはり合意形成には非常に苦労しました。建替え決議はもちろんですが、こまどり団地は敷地上空に大きな電圧線があり、建物を高層化するには電力会社と交渉して当時設定されてた地役権の内容を変更する必要があり、そのために住人全員の同意が不可欠でした。地役権とは、自分の土地の利便性を高めるために、人の土地を利用する権利を指しますが、つまり一般的な建替えと比べて、乗り越えるべき壁がひとつ多かったのです。ただ、建替えと切り離しても地役権の変更には、将来的なメリットがあることを伝えました。途中、住戸の売買で住む方が入れ替わるなどありましたが、結果として60戸すべて同意を得ることができました。

建替え決議も全戸が同意したのでしょうか。

いえ、それがギリギリの数で合意に至りました。古い団地ですから、すでに自分でリフォームやリノベーションした住人もいましたし、資金繰りや年齢を理由に反対する人もいました。中には、最近流行りのリノベーション物件として相場よりも高額で新たに購入された方もいました。根気強く、何度も説明会や面談を行いながら、個別に対応することで、最終的にはその方々が建替えに期待する人たちの想いを汲んで賛成に回ってくれたことで決議に至りました。

合意形成に至ることができた理由は何だと思われますか。

明確な理由を挙げるのは難しいですが、情報を透明にして、良いことも悪いことも包み隠さず公開することにとても尽力しました。特に還元率などの経済性に関することは、工事費の高騰などに関する芳しくない数字でもきちんと情報をオープンにしました。また、理事会、総会、説明会、報告会などを行った場合、参加していない組合員のために内容、状況をいち早く伝えました。信頼関係を結ぶには情報が何より大切だと考えたからです。

「ここに戻ってきて本当によかった」という
喜びを感じる日が待ち遠しい。

建替え決議が可決された時はどのような気持ちでしたか。

前理事長の夢を引き継いで、ようやく建替えに踏み出せることがとてもうれしかったです。組合員に対する広報活動の中で、その夢がはじまりとなって今日の建替えにつながっていることも伝えてきましたので、皆、どこかで同じ気持ちでいてくれるのではないかと思います。

生まれ変わるこまどり団地にどのように期待されていますか。

組合員からは「新しいこまどり団地に早く帰りたい」という声が聞こえてきます。戸数が多くないこともあり、私たちの多くが近隣に仮住まいを見つけ、生まれ変わっていくこまどり団地を日々、眺めながら暮らしています。だからこそ、「ここに戻ってきて本当によかった」という喜びがひときわ大きく感じられる建物になることを期待していますし、私自身、その日を心から待ち遠しく思っています。

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