木の守プロジェクト

地球環境を守り、未来につながる上手な木材活用の推進を目指す

2026年02月16日

地球環境を守り、未来につながる上手な木材活用の推進を目指す
「木の守プロジェクト」

三菱地所レジデンスが行うサステナブルな取り組みの一つが、2019年に始動した「木の守プロジェクト」です。マンション建設に使用するコンクリート型枠木材のトレーサビリティの確保に始まり、日本の林業の流通を根底から変え、林業関係者に適切な利益還元を行う仕組みづくりも行なっています。森を守り、未来を育てるプロジェクトの取り組み内容をご紹介します。

2019年に始動した「木の守プロジェクト」。
経営企画部サステナビリティ推進グループ 澤野 由佳

国内林業の現状を知り、
日本の森を守る一歩を踏み出したいと思った

国内林業を守るために流通改革を行なったきっかけは何だったのでしょうか。住まい事業を通じて社会課題の解決に取り組むサステナビリティ推進グループの澤野も、最初は何もわからなかったといいます。
「樹齢30〜50年の立派な丸太が、一体いくらで販売されているのか。最初は、それすらわかりませんでした。実際には中丸太1本3000〜5000円で、森林循環に必要不可欠な「伐採後の植林と維持管理」の費用が捻出できないと聞いて、驚きました。これは、海外から安価な木材が輸入され、価格競争が起きた結果によるものだといいます」
戦後大量に植林された木が伐採適齢期を迎えているにもかかわらず、伐採されずに放置林となっているところも多くあります。輸入木材との価格競争により国産材が安価でしか売れず、再造林まで手が回らないため、荒れた森が増え、自然災害を引き起こすーーこのような日本の林業の課題があることを林業関係者から教わりました」

「これまでもマンション事業で木材を活用してきましたが、国内林業の現状については十分に理解できていませんでした。国産材を活用することで豊かな森を守れると考えていましたが、木材がどの地域・どの山から調達されたのかまで把握できていませんでした。そして、単に国産材を使うだけでは森を守れないという事実を知りました。
そこで、森の適正管理をおこなっている林業地を開拓するために、各地域に足を運び林業関係者とコミュニケーションを図りました。その中で、木を伐って売るだけでは未来に投資するための利益が出ない…という実態を知ることができ、私たちにできることは何か、を考えるようになりました」

再造林にかかる費用を
林業者に直接届けるために

埼玉県飯能市の山を林業関係者と見学

「現在は7地域と連携していますが、地域ごとに加工できる内容が異なるため、連携の仕方はそれぞれです。たとえば埼玉県飯能市では、山を施業・管理する方・家具制作会社がチームとなり、提供可能な商品と、森の管理に必要なコストを検討していただき、“ものづくりチーム”として連携。地域ごとにチームをつくる労力やコストもかかりますが、“林業者に再造林のための費用を直接届ける”ことが必要不可欠と信じて進めました。森の管理費は、未来への投資でもあります。価値があることにお支払いをするのは、とても大切なことだと考えています」

再造林の現場。木を切った場所に、苗を植える。

林業者と三菱地所レジデンスが直接つながることで、「植林や育林などに必要な費用」を林業者に直接届けることができました。
「このスキームは、林業関係者が自ら消費者のニーズを捉え、販売を行うというロールモデルになると考えています。当社のみならず、広く多くの方が林業の現状に関心を持ち、未来につながる森林循環のことを考えて木材活用ができる社会になれればいいなと思っています。“マンションデベロッパーが林業関係者と生み出した流通改革による日本の森林を守る取り組み”は、2025年度のウッドデザイン賞とグッドデザイン賞を受賞しました」

始まりは、輸入材のトレーサビリティ強化
違法伐採、児童労働等の環境や人権問題に配慮し社会全体をよい方向へ

“木の守プロジェクト”の第一弾として取り組んでいたのは、型枠コンクリートパネルに使われる輸入木材のトレーサビリティの強化です。
「マンション建設時には、コンクリートの型枠に大量の木材を使用します。そのトレーサビリティを強化したことが、“木の守プロジェクト”が始まるきっかけとなりました。伐採から木材卸会社までは認証がつながっていたのですが、その先の型枠加工会社、型枠施工会社、施工会社へと最後まで認証がつながらないことがありました。それを解消して認証を一貫させ、なおかつ、使用済みの木材をチップ化してパーティクルボードにリサイクルし、再び内装材などとして使用する資源循環も実現しています」
そして、第二弾である流通経路を変革する取り組みにより、埼玉県飯能市の林業関係者と連携し、「ザ・パークハウス 横浜川和町フロント」のマンションギャラリーのキッズスペースを木質化。キッズルームで活用した木材を一度削り直し、共用部の家具の一部に採用しました。さらに、秋田県大館市産の森林認証材を「ザ・パークハウス 武蔵小杉タワーズ」共用部の家具の一部に採用しています。
「私たちは“日本の森林を守る”ため、日本の林業を守りたいと、マンションデベロッパーと林業関係者が連携して流通改革を行いました。この取り組みが広がり、日本の美しい森が守られる未来を実現する一助になりたいと考えています」

こちらの記事も読まれています。

港南台こまどり団地、再生の物語
ザ・パークハウス 横浜港南台
港南台こまどり団地、再生の物語

2025年12月17日

中古マンションの省エネ革命――“見えない価値”を、“見える化”する
リノベーション住宅の省エネ化
中古マンションの省エネ革命――
“見えない価値”を、“見える化”する

2025年12月17日

暮らしに“心はずむ瞬間”を。 三菱地所レジデンスの賃貸マンション
賃貸住宅事業「ザ・パークハビオ」
暮らしに“心はずむ瞬間”を。
三菱地所レジデンスの賃貸マンション

2026年02月16日

こちらもおすすめ
資産価値をあなたと考える。 MITSUBISHI ESTATE RESIDENCE新規ウィンドウを開きます
れじChって三菱地所レジデンスのさぶちゃんねるなんですけどね、新規ウィンドウを開きます